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令和元年第3回定例会

幼児教育・保育の無償化にあたって

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「なるほど!せたがやのほいく」を掲げて!

〈質問通告〉

  1. 幼児教育・保育の無償化にあたって

  • 区は、どのような幼児教育・保育を展開しようとしているのか。区の目指す幼児教育・保育の在り方を区民と共有してはどうか。

  • 乳幼児の保育と教育について区の果たすべき役割と責任は。

  • 乳幼児の保育と教育の質の確保と向上について

  • 乳幼児の保育と教育の質とは具体的には何を指すのか。また、就学前プログラムの更新を提案する。所見は。

  • 乳幼児の保育と教育の一体的な提供とは。

  • 子育て支援員の役割と配置は。

   2. 基幹系システムの更新について

  • 基幹系システム更新の概要は。

  • 千代田区情報化指針の更新を提案する。

  • 「基幹系システム更新実施計画書」の策定について

  • RFP作成支援について

〈質問と答弁の全文〉
 
 令和元年第3回定例会にあたり、公明党議員団の一員として一般質問を行います。

 最初に、幼児教育・保育のあり方についてであります。
 平成27年4月よりスタートした子ども・子育て支援新制度は、待機児童の解消と保育の質の確保と向上を目指し、縦割りにより位置づけが異なっていた幼稚園と保育園を内閣府を所管として一つにまとめることにありました。いわゆる幼保一体化です。簡単ではありません。施設としては、幼稚園、保育所、認定こども園などは結果的にはそのまま残ることとなりました。ただ制度としては新制度として一元化されました。
 幼保一体化ということでは、千代田区は全国に先駆けて平成14年にいずみこども園を開設しました。入園の基準も「保育に欠ける」を「保育を必要とする」と区独自の基準を定め子どもたちを受け入れたのです。(ちなみに、国は新制度の施行に合わせ平成27年に児童福祉法の第24条1項ですが、「保育に欠ける」を「保育を必要とする」に改正しました)国の縦割りを乗り越える大変画期的なことでした。また、平成24年には幼保一体施設として昌平幼稚園、25年には千代田幼稚園を開設しました。(スクリーン①)(スクリーン①を閉じて②を表示)

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​スクリーン1

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​スクリーン2

 新制度では、施設の形態は幼稚園、保育所、認定こども園、そして地域型保育の4種類としましたが、区としては、このままでは認証保育所や幼保一体施設などが新制度の枠外となってしまいます。そこで、(新制度のスタートする)その前年に「子どもが健やかに育つための環境の確保に関する条例」を制定し、枠外となる施設や保育サービを明確に位置付け、枠内の施設と同様に等しく良好な環境で子育てできることを条例で保障したのです。(スクリーン②を閉じる)
 国は、新制度に続き、翌年の平成28年に児童福祉法の歴史的な改正を、また平成29年には保育所保育指針、幼稚園教育要領、認定こども園教育保育要領を同時に改訂しました。そして、この度の無償化と続きます。それぞれ意味もあり重要であります。
 奈良女子大学教授の中山徹氏は述べています。「幼稚園や保育園が急速に変わろうとしている。どのような幼児教育、保育を展開しなくてはならないのかが議論されていない。そこで、注意しなければならない点は何か。保育所や幼稚園の改革を進めるのであれば、その方向性はどのような幼児教育や保育を展開するのかをまず考え、それを実現するためにどのような制度政策に改善すべきか、という道筋にしなくてはならない」(「誰のための保育制度改革」中山徹著より)と。待機児童の解消や子どもの虐待事件も続き制度の改正を急ぐ必要がありましたが、中山氏の述べることももっともです。「なるほどBOOK」は制度面をわかりやすく説明したものですが、どういう幼児教育・保育を目指しているのかをわかりやすく説明する「なるほどBOOK」があっても良いと思います。いわゆる制度編と理念編です。
 千代田区は、申し上げましたように全国に先駆けて幼保一体化に取り組み、条例も定めました。
 そこで、改めて区はどのような幼児教育・保育を目指そうとしているのか、基本的な考え方をお伺いします。また、その幼児教育・保育のあり方、考え方を誰にもわかりやすい、例えば千代田区版「なるほどBOOK」として作成し広く区民と共有できるようにしてはどうでしょうか。ご所見をお伺いします。

 次に、乳幼児の保育と教育について区の果たすべき役割と責任についてです。
 平成28年に、子どもの権利を新たに理念として加えた児童福祉法の歴史的な改正が行われた際、同時に第3条に「国及び地方公共団体の責務」が加えられたのです。3条の3には「市町村は(中略)第24条1項の規定による保育の実施(中略)を適切に行わなければならない」と書かれたのです。0歳から5歳という乳幼児の最も成長・発達の大事な時の保育は、国や都道府県でなく、子どもとの関わりに最も身近な自治体が責任をもって行うことを明確にしたのです。とても大事なことであります。
 この役割と責任は、区としては第24条1項の規定を基本に、保育所での保育のみならず乳幼児の保育と教育全般において果たすべきと考えます。
 そこで、乳幼児の保育と教育について、区の果たすべき役割と責任とは何かお伺いします。

 次に、保育・教育の質についてです。(スクリーン③)

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​スクリーン3

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​スクリーン4

 この点については、平成29年第4回定例会にて、OECD教育担当シニアアナリストの田熊美保氏の言葉を引用し質問させていただきました。保育の質には二つの視点があり、一つは配置基準や面積基準などの規制であり、二つ目は子どもへの大人のかかわり方であると。(スクリーン③を閉じる)
 その関わり方については、改訂された保育所保育指針を引用しながら①子どもの自主性を尊重すること、②また、子どもの呼びかけにきちんと応え、受けとめてあげる大人の応答的で受容的なかかわり方であり、③そしてそういう関係性の中で子どもは発達、成長するという3点であると述べ、見解をお伺いしました。
 この保育、教育の質について、千代田区は条例と次世代育成支援計画、そして大人の子どもへの関わり方も年齢ごと丁寧に記述した就学前プログラムをもってその確保と向上を図ってきたものと理解しています。
 そこで、区としては乳幼児の保育・教育の質とは何を指すのかお伺いします。また、次世代育成支援計画の更新と合わせ就学前プログラムの更新を提案します。ご所見をお伺いします。また、就学前プログラムには保育士や教諭のみならず保護者を始め全ての人が共有することが大切です。イラストや漫画などを使い誰にもわかりやすい保護者版の就学前プログラム、(仮称)「なるほど!ちよだのほいく、きょういく」の作成を提案いたします。ご所見をお伺いします。

 次に、乳幼児の保育と教育の一体的提供についてであります。
 一体的な提供とはどういうことをいうのか。幼稚園で行う教育と保育園で行う保育を同じ施設内で行っていることを意味しているのか。それとも3歳から5歳の幼児にあっては教育も保育も指針や要領も改訂されその行う内容においてはほぼ同じとなりすでに同義語となっており、そのことを一体的と表現しているのかということです。(おそらく今は同じ施設内でということを意味していると思いますが、近い将来は行っている内容が同じことをいうようになると思います。就学前プログラムは最初から幼稚園用とか保育園用とはなっていないからです)
 そこで、区の考える保育と教育の一体的提供とは具体的には何を意味するのかお伺いします。また、今後の方向性についてもお答えください。

 次に、子育て支援員についてであります。
 子育て支援員制度は、平成27年に新制度のスタートと合わせてできた制度です。支援員となるための研修は都道府県で行われ、基本研修と専門研修があります。
 千代田区では独自にこの研修を行っています。NPO法人あい・ぽーとステーションの行う「子育て支援員研修」です。私は、あい・ぽーとを訪問し研修担当の方からお話をお伺いしました。「基礎的なことから専門的なことまできちんと学びます。そして支援員はその経験と知識を持って『寄り添い型』の相談支援を行っています」と。「寄り添い型」とはと聞くと、「上から目線でなくあくまで同じ目線で悩みや相談を聞き対応すること、また一緒に取り組むことです」と。そして、そのことにより「保護者が気軽に心を開いて話せること。また、家族を孤立、疲弊させない。そして、何よりも一緒に行うことで保護者の方が学ぶことができることです」と、話されていました。キーワードは「寄り添い型」です。あい・ぽーとで研修を終え支援員として活動しておられる方はすでに100名を超えているとのことです。保護者の身近な地域にこのような支援員の方がいることはどんなに心強いことでしょう。
 現場も見学させていただきましたが、企業を定年退職された男性の方が、子どもたちからすればおじいちゃんです。歌いながらリズムをとっています。子どもたちは嬉しくてしょうがないのでしょう。嬉々として一緒に体を動かしています。「私もなれますか」というと、「大丈夫ですよ。是非に」と。来年は挑戦したいと思います。
 そこで、改めて子育て支援員の役割とは何か。また支援員の配置についてもお伺いします。

 次に、基幹系システムの更新(リプレース)についてです。
 区では、平成29年に全庁LANシステムが10年を経過することもありリプレースを行いました。区のシステムとしては、この全庁LANシステムと総合住民サービスなどを動かす基幹系システムと二つあります。
 基幹系システムは令和3年に10年となります。システム更新へ準備するということになろうかと思います。私たち素人には「ITのことはITの専門家に任せるしかない。聞いてもわからないのでお任せします」とどうしてもなりがちです。しかし、更新に要する費用は莫大であります。一部の人だけわかっていれば良いというものではありません。ともすればベンダー(システムの売り手)主導ですべて進んでしまいかねません。
 そこで、予定される基幹系システムの更新についてその概要、具体的には更新が必要な理由、システム調達の範囲及びスケジュールなどをお答えください。

 次に、千代田区情報化指針についてであります。
 区は、平成14年に「千代田区情報化指針」を策定していますが、さすがにもう17年を経過しました。この間、ITやAI技術の大幅な向上、また個人情報の保護やセキュリティ対策などその環境は大きく変化いたしました。ITに関して区としての基本的な考え方、今後の方向性、戦略までを示す基本構想が必要であります。この構想なくして、システムの更新もありえません。
 そこで、現指針を大幅に改定し、(仮称)ですが「千代田区IT基本構想」の策定を提案します。ご所見をお伺いします。

 次に、システム更新のための実施計画書作成についてであります。
 システムの更新作業は全庁一丸となって進めることが必要となります。そこで必要となるのが「基幹系システム更新実施計画書」の作成です。計画書には、システム更新のための体制、既存システムの課題、改善施策、開発スケジュール、コスト削減効果などが記載されます。システム更新について全職員が、また区民にもその内容を知ってもらうことが大事です。多くの人が理解することが、ベンダー主導とならないためにも必要だからです。
 そこで、「基幹系システム更新実施計画書」の作成について区の考え方をお伺いします。

 最後に、RFP(request for proposal)作成支援についてです。(スクリーン④を表示)

 これは、平成19年8/29の日経産業新聞に掲載されました記事です。電子決済、職員認証、システム連携の3つの機能を持ったシステム基盤の構築に職員自らRFPを作成したとの記事です。大変画期的なことでした。記事の最後には、「千代田区には理想とするシステムがある。(中略)一歩進んでスリム化が実現すれば、自治体のみならず民間企業の情報システムのあり方をも変える革新的なシステムになる可能性が高い」とまで評価してくれています。(スクリーン④を閉じる)
 基幹系システムの更新はその規模も大きいことからすべてを職員だけでRFPを作成することは困難かもしれません。しかし、いつも挑戦してもらいたいと思います。どうしても無理な場合、コンサルやIT事業者に作成の支援を依頼することになります。その際は、中立性が条件となります。中立性とは、①導入しようとするシステム開発を行っていないこと。②大手ベンダーの資本(役員など)が入っていない独立系であることなどが条件となります。
 そこで、RFP作成支援について、コンサルや事業者にどのような支援を行ってもらうのか。また、その際、注意することは何か、お伺いします。

 質問は以上であります。区長、教育長、関係理事者の前向きな答弁を期待して私の一般質問を終わります。
 ありがとうございました。
 

〈区長答弁〉


 大串議員の基幹系システムのリプレースに関する御質問にお答えいたします。
 ご質問と御指摘にもありましたように、千代田区は平成***3月に策定した千代田区情報化指針でございますけど、まさにこの指針を、当時の基本理念を継承しながら改定していかないといけないというように私は思っております。その背景は、御質問の中にもさまざまございましたが、情報通信技術のめざましい進歩は、人々の生活にさまざまな恩恵を与えております。今や、ITの力なくしては基礎的自治体の窓口業務すら行えないというのが実態であります。
 一方では、情報セキュリティの確保という点が非常に大切になってきていると思っております。
 特に地方公共団体においては、区民の皆様方の大切な個人情報を日々取り扱っておりますことから、ひとたび情報漏洩が起これば、区政全体に対する信頼を失墜しかねない。そういう時代であると認識しております。
 さらに今後、ますます情報通信技術が発達することが予想される現在、本区としてこの技術をどのように活用し、何を目指すべきか、セキュリティの確保をどうしていくか、改めて基本的な考え方を整理する時期に来ているというふうに思います。そのことは冒頭申しました「千代田区情報化指針」の改定ということになろうかと思います。もちろん平成14年の3月に策定した基本理念は継承しながらも、時代にあわせた方針を改定していかないといけないというふうに思っております。 
 その前提を受けて、リプレースの***つくっていくことになろうかと思います。
 なお、詳細及び他の事項については、関係理事者をもって答弁いたします。

〈教育長答弁〉

 大串議員の御質問にお答えいたします。
 まず、区が目指す幼児教育・保育の基本的な考え方でございますが、議員の御質問にもありましたとおり、本区は、全国に先駆けて幼保一元化に取り組み、区立こども園や幼保一体施設を開設してまいりました。また、平成26年には、「子どもが健やかに育つための環境の確保に関する条例」を制定し、各園の特色を尊重しつつも、区立・私立の設置主体の別や幼稚園・保育園といった認可形態の違いにとらわれることなく、子供たちが等しく良好な教育・保育を受けることができ、安心して子育てができ、子供たちがすくすくと育つ地域づくりを進めてきたところでございます。
 先般の保育指針、教育要領の一連の改定は、これまで本区が取り組んできた保育・教育の方向性と軌を一にするものであり、区としてはこれまでの方向性に何ら変わりはございません。乳幼児期は、心身発達の基礎が形成される上で極めて重要な時期であるというような認識のもと、小学校教育に切れ目なくつながる就学前教育の充実に努めてまいります。
 次に、乳幼児の保育・教育について、区の役割と責任でございますが、区は、これまでも児童福祉法第24条1項を基本とし、子供が確実に保育を受けられる仕組みを区の責務とし、特に待機児童問題に対しては、積極的に取り組んでまいりました。また、保育・教育の内容についても、保育園、幼稚園、こども園、どこに入園しても同じ水準の教育が受けられるよう努めてまいったところでございます。今後も区の責務として、全ての子供の最善の利益を実現するよう、力を尽くしてまいります。

〈子ども部長答弁〉

 大串議員の御質問に教育長答弁を補足してお答えいたします。
 まず、乳幼児の保育・教育の質と「就学前プログラム」の改訂等についてですが、区は、これまで議員御指摘のとおり、「子どもが健やかに育つための環境の確保に関する条例」、「次世代育成支援計画」、「就学前プログラム」により、乳幼児の教育・保育の質を担保してきました。特に小学校に進学する前に身につけてもらいたい幼児教育・保育の内容を明らかにするため、子供たちの健全育成に資することを目的として、「就学前プログラム」を策定し、これを基に幼児教育・保育を展開してきました。
 「就学前プログラム」の改訂につきましては、策定から6年が経過し、保育指針、幼稚園教育要領等の改訂の内容も盛り込む必要があることから、誰にでもわかりやすい「就学前プログラム」の改訂を進めてまいります。また、議員御指摘の千代田区版「なるほどBOOK」につきましても「就学前プログラム」の改訂にあわせ、検討してまいります。
 次に、区の考える乳幼児への保育と教育の一体的提供と今後の方向性については、改定された保育指針と幼稚園教育要領に基づく保育と教育は、保育園や幼稚園といった認可形態による差異がほぼなく、「就学前教育において育みたい資質・能力」は同一となっています。当区が就学前プログラムにて取り組んできたことも、保育園や幼稚園といった認可形態の違いにとらわれることなく、小学校に進学する前に身につけたい内容です。そのため、区の考える乳幼児への保育と教育の一体的提供と今後の方向性については、千代田区型こども園や幼保一体施設など、これまで行ってきた保育と教育の一体的に提供する取り組みをより一層推進してまいります。
 次に、子育て支援員の役割と今後の配置ですが、地域の子育て・家庭支援を担う人材を養成するため、区は実績のある特定非営利活動法人「あい・ぽーとステーション」と協働して、子育て支援活動に必要な知識・経験を習得するため千代田子育てサポート事業を実施しております。千代田子育てサポートのカリキュラムを終了した受講生は、子育て支援員として認定を受けます。主に児童館での一時預かり保育、あい・ぽーとステーションでの小規模保育事業、家庭に訪問して保育する訪問型事業などの活動をしており、昨年度は、4874件の実績がありました。今後は、これまでの事業だけではなく、子育て支援員の豊富な経験を生かし、身近な存在として保護者に寄り添い、地域の保育園など、幅広く活動の場を設けてまいります。

〈政策経営部長答弁〉

 大串議員の基幹系システムのリプレースに関する御質問に区長答弁を補足してお答え申し上げます。
 まず、リプレースの概要についてでございますが、業務の見直しによる効率的な執行、番号制度の進展に伴う円滑な業務連携、そして、さらなるセキュリティの強化を目的とし、現行の22業務に、新たに7つの個別業務を加え、システム調達の範囲としております。また、RPAなどの新たなIT技術の進展や、セキュリティ対策など環境が大きく変化していること、さらに現在の業務改善にも積極的に取り組んでいく必要性があることから、千代田区情報化指針を改定し、5年後、10年後を見据えての「あるべき姿」を示してまいりたいと考えております。このようなことを勘案し、基幹系システムにつきましては、令和4年度の更新に向けて準備を進めているところでございます。
 次に、千代田区情報化指針についてでございますが、平成14年3月に策定いたしました千代田区情報化指針に示されております基本理念には大きな変更がないものの、IT技術の進展やセキュリティ対策など環境が大きく変化していることは議員御指摘のとおりでございます。このため、今後、基幹系システムの更新にあわせて指針を改定し、5年後、10年後を見据えての「あるべき姿」を示してまいりたいと考えております。
 次に、システム更新のための実施計画書の作成についてでございますが、基幹系システムのリプレースに当たりましては、更新の方針や目的だけでなく現行システムの課題やその改善手法、そして、スケジュールなどをしっかりと共有して進める事が円滑な更新作業の為には重要だと認識しております。このため、御指摘の実施計画書につきましては、今後、工夫して作成してまいりたいと考えております。
 最後に、RFP作成支援についてでございます。
 RFPは方針や目的を外部に伝え、的確な提案を得て公平な調達を行うために大変重要なものでございます。
その反面、暖眛な方針や目的、調達方針を伝えると本区の本来の意に沿わない結果になると言っても過言ではございません。外部に依存することなく質の高いRFPを、区職員自らが作成するようになることは理想ではございますが、そのためには膨大な時間と長期的な取り組みが必要となることに加え、IT技術や開発手法に関する深い知識も必要となることから、現実には困難であることは議員御指摘のとおりでございます。したがいまして、まずは庁内にて豊富な業務経験と知識を有する職員をリーダーとしまして、RFPの骨格となりますシステム再構築の背景や目的、新業務要件や調達方針などは区職員が責任を持って策定し、専門的知識を必要とする開発要件等につきましては、調達にかかわらない中立な立場の事業者に意見を求め、補完する形で役割分担を明確にし「相互が検討しあう体制」の構築を目指してまいります。

〈再質問〉

 自席から再質問させていただきます。
 答弁ありがとうございました。
 若干、私、急いで質問したもんですから、早口になりまして、聞き苦しかったかもしれません。でも、言いたいことは全部述べましたのであれなんですけれども。幼児教育・保育のあり方で、教育長のほうから、24条第1項を基本にやっていきますと答弁がありました。大賛成ですけれども。この今、置かれている状況というのは、待機児童の解消と、教育保育の質の確保と構造、そして、児童虐待の防止という3次元方程式を解かなくてはいけない。これは国も自治体も、今どこも取り組んでいるんだろうと思います。なかなか、これは難しい。だけれども、千代田区はそういったことを先進的に取り組んできた。全国のどこの自治体よりもやってきた。だから、本来ならば、国が新制度をつくるときに、こういう自治体とじっくりと協議しながら、十分協議しながら制度をつくって、その制度が目指す考え方とかを、なるほどブックの理念編でつくるとか、みんなといっしょにやれば、もうちょっと国民も今回の新制度や***について理解も賜っただろうと思います。
 それで、24条の1項ですけど、児童福祉法の24条1項は、保育所における保育の実施を定めた項なんです。だけども、あえてそれを地方公共団体の責務としてうたったということは、私は保育所における保育だけではなくて、この乳幼児の教育と保育全般にわたって、24条の1項、いわゆる区が責任を持って行うんだという姿勢を持ってやるんだと私は理解しているんですけれども、そのことについてもう一度お答えしていただきたいと思います。

〈教育長答弁〉

 大串議員の再質問にお答えいたします。
 今、就学時前のお子さんについて、子供たちについて、大きな、国の中での児童福祉法の改正があり、そして、子育て支援法の改正がありという大改正の中で、今般の無償化ということに至ってきているところであります。これは、一方で学校の義務教育がありますけれども、社会全体で、地域全体で、子供たちを支援しようということが明確に国、あるいは自治体の姿勢として出されたのだろうというふうに思っています。義務教育以上にむしろ、ある意味、丸ごと子供の育成について責任主体を明確にしたというふうにも思えます。その意味で、保育、あるいは教育という概念なり、組織の縦割りなり、そういったものが、もはや、私どもは先行的にやってきたという自負もございますが、今や、そういった概念ではなく、子供たちの最善の利益をどう尽くしていくか、実現していくかということの視点から、自治体の責務ということで、我々、取り組んでいくべきだろうというふうに思っております。そういう意図ではございます。以上でございます。

​大串 ひろやす通信

公明党議員団ニュース

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